マンションのRC造・SRC造とは?
どんな違いがある?
2023年12月15日
マンションの広告や賃貸情報を見ていると、建物の構造のところに「RC造」「SRC造」と書かれているのを目にします。
「RC造」「SRC造」とはどういう意味なのか、2つの言葉にどんな違いがあるのかご存知でしょうか。ここで改めて解説します。
RCは鉄筋コンクリート、SRCは鉄骨鉄筋コンクリートのこと
RC造は「Reinforced Concrete Construction」の略で、日本語でいうと「鉄筋コンクリート造」のこと。SRC造は「Steel Reinforced Concrete Construction」の略で、日本語では「鉄骨鉄筋コンクリート造」です。
RC造は、まず多数の鉄の棒を網のように組み合わせて、建物の骨組みを作ります。骨組みが完成したら、鉄筋の周囲を型枠で囲んで、コンクリートを流し込みます。
鉄筋の太さは、最低でも直径約1センチメートル以上。建物の大きさや高さによって、使われる鉄筋の太さは変わってきます。
SRC造は、まず鉄鋼材で建物の大まかな形を組み上げます。鉄鋼材の間に鉄筋を張り巡らせて、さらにその周囲を型枠で囲んで、コンクリートを流し込む工法です。RC造に鉄鋼材の骨組みをプラスしたものが、SRC造といっていいでしょう。
以前はSRC造のほうが、RC造より耐震性や耐久性に優れているとされてきました。しかし、建築技術の進歩によって、現在はあまり変わらなくなっています。
その証拠に、固定資産税の計算などに使われる法定耐用年数は、RC造もSRC造も同じ47年です。耐震性、耐久性の面のみで見れば、RC造でもSRC造でも気にする必要はないでしょう。
もちろん、RC造とSRC造で異なる特徴もあります。ひとつは防音性です。
防音性については、SRC造のほうがRC造よりも高いと考えていいでしょう。上階や両隣からの振動も伝わりにくいため、静かに過ごしたいならSRC造のほうがおすすめです。
RC造は、SRC造よりデザインの自由度が高いといわれています。デザイナーズマンションといわれる個性的な外観をした小規模のマンションには、RC造が多くなっています。
ただ、SRC造は鉄骨で強度を上げられるため、RC造よりも柱や梁を小さくできるというメリットも。建築面積に対して居住空間を広くとりたい場合、SRC造のほうが向いているといえます。
デメリットで比較すると、SRC造は鉄骨を組み上げる工程が必要なため、RC造よりも工期が長くなりがちです。工期が長くなれば人件費もかかるため、SRC造のほうがRC造よりも価格が割高といえます。
特に不動産投資の場合、購入価格が高いほど元を取るのに時間がかかってしまいます。収入を上げるために家賃を高く設定すれば、入居希望者も集まりにくくなってしまいます。
RC造、SRC造のどちらが向いているかは、住宅に何を求めるかによって変わってくることでしょう。いずれにせよ、RC造とSRC造の特徴や違いをよく知って、マンション購入の参考にしてみてください。