家賃をクレジットカード払いできる物件が増加中
2023年11月20日
賃貸物件の家賃は、銀行口座からの引き落としや振込で支払うことが一般的でした。しかし近年、家賃をクレジットカードで決済できる物件が少しずつ増えてきています。
家賃をクレジットカード払いにするメリットやデメリットを、入居者側とオーナー側の双方から見てみましょう。
家賃のカード払いは入居者にとってメリットが大きい
クレジットカードでの決済に対応している賃貸物件が出てきたのは、ここ10年ほどのことです。物件によって、家賃だけでなく入居時にかかる敷金・礼金などもカード払い可能、家賃のみ可能、入居時の初期費用のみ可能など、対応はさまざまです。
家賃のクレジットカード払いは、入居者にとってはメリットの多い方法でしょう。カード払いなら銀行振込のような手間もかからず、家賃の支払日を忘れていても自動で決済してくれます。
カード払いの場合、使った金額は後日まとめてカード会社から請求されます。家賃の支払日に手持ちの現金や銀行口座の残高が足りなくても、家賃滞納になる心配はありません。
ガスや電気などの公共料金もカード払いにしておけば、すべての支払いを1回にまとめることができます。カードで支払ったものについては、カード会社から明細が送られてくるので、家計管理もしやすくなることでしょう。
カード会社によっては、決済金額に応じたポイントが貯まる場合も。ただし、家賃や公共料金の決済ではポイントが付かない、一般的なショッピングよりポイント還元率が低いといった設定になっているカードもあるので、事前に確認してみましょう。
敷金・礼金など入居時の初期費用がカード払いできる物件では、カード会社の分割払いが利用できることもあります。入居時にはなにかとお金がかかりがちなので、嬉しいサービスといっていいでしょう。
ただ、家賃や入居時の初期費用は金額が大きくなりがちです。クレジットカードの限度額によっては、ほかの買い物に使えなくなってしまうこともあるので、注意が必要です。
家賃のカード払い対応で周辺物件との差別化を図る
家賃のクレジットカード払いは、物件のオーナーにとってはデメリットが少なくありません。一番大きなデメリットとしては、経費がかかることでしょう。
クレジットカードは、1回の決済につき約5%の手数料がかかります。この手数料はオーナー負担なることが一般的です。
たとえば家賃が8万円で、カード決済手数料が5%かかるとしましょう。するとオーナーが得られる家賃収入は、手数料4000円が引かれた76000円になってしまいます。
もちろん、銀行振込や口座からの自動引き落としでも手数料はかかります。しかし、銀行振込の手数料は入居者側の負担、口座からの自動引き落としの手数料はカード決済より割安なことを考えると、オーナー側の負担は大きいといえるでしょう。
また、家賃のクレジットカード払いに対応するためには、物件の管理会社とオーナー双方の了解が必要です。そのため、オーナーが了承しても、管理会社が手間を嫌って対応しないといったケースもあります。
ただ家賃のカード払いは、オーナーにとってメリットがまったくないわけではありません。
クレジットカードは、カード会社が一時的に代金を立て替えて、後日、ユーザーにまとめて料金を請求するシステムになっています。毎月の自動決済を申し込んでおけば、期日に必ずカード会社からの入金があるので、家賃滞納のリスクを軽減できるのです。
家賃のカード払いは入居者にとってメリットが大きいため、「家賃のカード払いができる物件」に限定して引っ越し先を探す人も増えてきています。そういった層にアピールするため、管理会社によっては、家賃と公共料金をまとめてカード払いできるサービスを導入しているところもあります。
社会的な流れからいっても、今後は家賃をカード払いできる物件が増えていくと考えられます。まだ対応物件の少ない今のうちに家賃のカード払いに対応して、周辺物件との差別化を図れば、有効な空室対策になるかもしれません。