投資用物件を購入した後、物件の管理はどうしたらいい?
2023年6月26日
投資用物件の運用には、適切な管理が欠かせません。管理を怠ると、物件の価値はどんどん下がってしまいます。
では物件の管理には、具体的にどんな業務があるのかご存知でしょうか。改めてチェックするとともに、管理方法についてもご紹介します。
投資用物件に必要な管理業務は、大きく「賃貸仲介」「入居者対応」「建物管理」の3つに分けられます。それぞれどんな業務が含まれるのか、詳しく見てみましょう。
《賃貸管理業務》
・入居者の募集
・入居希望者の内見対応
・賃貸契約
賃貸管理業務は一般的に、不動産会社に依頼することがほとんどです。入居者の募集には、ホームページやチラシで広告をするといつた作業も含まれます。
そもそも入居者が決まらないと、物件から収益を上げることはできません。そう考えると、投資用物件の案用の中でも、最も重要な業務といってもいいでしょう。
《入居者対応業務》
・家賃の回収
・家賃未納時の督促
・クレーム対応
・賃貸契約の更新
入居者が実際に入居してから退去するまでの間、ほぼ継続的に発生する業務です。中でもクレーム対応は、24時間いつ発生するが分からないだけに、非常に手間がかかります。
クレームの多くは、水漏れやエアコンの故障といった住宅設備に関するものです。アパートやマンションの場合、水漏れなどを放置すると周囲の部屋にも被害が及ぶため、即座に対応しなければなりません。
《建物管理》
・共用部の清掃
・住宅設備の点検、補修
・長期修繕計画の作成
・退去時のリフォーム
どんな物件でも、年月が経てば次第に劣化しいきます。できるだけ長持ちさせるためには、清掃や点検・補修が欠かせません。
物件をきれいに保っていると、賃貸管理業務にも好影響を与えます。入居希望者には「こんな物件に住みたい」、入居者には「ずっと住んでいたい」と思わせるよう、物件を住みやすい状態に保っておくことが大切です。
投資用物件を管理する方法としては、「自主管理」「管理委託」「サブリース」の3つが考えられます。それぞれメリットとデメリットがあるので、よく比較検討して、どのように物件を管理していくのか決めたいものです。
《自主管理》
自主管理は、すべての管理を自分で行う方法です。経費を抑えられるというメリットはあるものの、非常に手間がかかるので、専業で不動産管理をするという人以外にはお勧めできません。
もちろん、賃貸管理は不動産会社に、物件の点検補修は修理業者にといった形で、業務の一部は専門業者に任せることになるでしょう。その場合も、どの専門業者に依頼するのかといった選定や発注の手間がかかります。
不動産管理についてある程度の知識やノウハウを持っていないと、自主管理は難しいでしょう。ただし例外として、分譲マンション1室のみを所有しているケースがあります。
分譲マンションでは、所有者による管理組合が組織され、管理組合として管理業務を外部業者に委託していることが多くなっています。その場合、共用部の清掃や保守点検、クレーム対応なども業者が代行してくれるため、オーナーは家賃回収程度の手間で済むことも多くなっています。
《管理委託》
管理委託は、物件の管理業務をまとめて管理会社に委託する方法です。管理会社には、不動産仲介や家賃保証なども並行して行っているところと、物件の管理だけを専門に行っているところがあります。
管理会社にもよりますが、「家賃回収以外のすべてを委託したい」「クレーム対応と住宅設備のメンテナンスだけを任せたい」といった形で、業務の一部のみを委託することもできます。管理委託にかかる料金は、契約内容によって違ってきますが、相場としては家賃収入の5%程度となっています。
管理会社は自分で探す以外に、投資用物件を購入した際の不動産会社に紹介してもらうこともできます。副業として不動産投資をする場合には、管理委託を選ぶのがお勧めです。
《サブリース》
サブリースは、アパートやマンションを1棟丸ごと所有している場合に行われる方法です。所有物件をサブリース会社に貸し出して、すべての管理をサブリース会社に任せて、物件のオーナーは毎月定額のリース料を受け取るだけというシステムです。
サブリースについては、詳しく紹介すると長くなるので、次の記事で改めて解説することにしましょう。