物件購入までに、一般的には何件くらい見学するもの?
2023年4月24日
マイホームを購入するにあたって、多くの人は候補物件を見学に行くことでしょう。できる限りたくさんの物件を見学して、じっくりと時間をかけて比較検討したいと思うかもしれません。
しかし、あまり多くの物件を見学するのは考えものです。その理由や、理想的な見学件数について解説します。
マイホームの候補物件の見学件数は、人によってさまざまです。1件だけ見て決めてしまう人もいれば、それこそ何十件と見学を繰り返す人もいます。
ただ平均すると3件程度、多くても5~7件くらいです。
物件の見学には、ある程度の時間がかかります。チェックすべきポイントを見落とさないためには、1件につき1時間程度はかかると考えておいたほうがいいでしょう。
とすると、1日で見学できる件数も限られてきます。それぞれの候補物件が近場で、すべての物件を同じ不動産会社の担当者が案内するといった条件がそろったとしても、5件くらいが限界です。
そう考えると、3件くらい見学して購入を決めるのが理想的ともいえます。なぜ3件くらいの見学が理想的なのか、詳しくご説明します。
例えば、候補となる物件が5件あったとしましょう。1日で5件すべてを見学できればいいのですが、なかなかそうはいきません。
2日以上に分けて見学すると、1日目に見た物件の印象が薄れがちになります。すると、うまく比較検討できなくなってしまいます。
見学する物件数が多くなるほど、1件1件の印象は薄れていきます。どの物件も決め手に欠けるような気がして決めきれず、マイホーム探しが長期化する原因となってしまうのです。
また、不動産の契約は基本的に早い者勝ちです。Aの物件を見学してから、1週間後にBの物件を見学して「やはりAの物件のほうがいい」と思ったとしても、すでにAの物件は買い手が決まっていることがあります。
そういった事態を引き起こさないためにも、候補物件は3件程度に絞り、できれば1日ですべてを見学するのが理想的なのです。
中には1件だけ見学して、購入を決めてしまう人もいますが、あまりお勧めはできません。なぜなら、比較する対象がないからです。
複数の物件を見学すると、それぞれの物件のマイナスポイントが見えてきます。そのマイナスポイントが我慢できるものかどうかが、実際に住んでからの満足度に繋がると考えておきましょう。
すべてにおいて理想的な物件は、なかなか見つかるものではありません。そのためにも、マイホームに求める条件を事前にすべて書き出して、優先順位をつけておきましょう。
参考までに「理想的な家だけれど、価格面ではちょっと厳しい」と思う物件を見学しておくのもいいでしょう。その理想的物件を基準にすると、それぞれの物件の特徴やマイナスポイントが見えやすくなります。
多くの人にとって、マイホーム探しは一生のうちにそう何度もあることではありません。買ってしまってから後悔しないためにも、事前にしっかりと準備を整えて、よりよい住まいを選びたいものです。