不動産投資、借り手がつきやすい物件にするためにできること

そもそも論になってしまいますが、不動産投資で収益を上げるために一番大切なのは、立地のいい物件を選ぶことです。交通の便がよければ、それだけ借り手もつきやすいでしょう。

例え交通の弁があまりよくない場合でも、近くに大学があれば、学生の需要が見込めます。周辺の環境などさまざまな要素を検討して、なるべく立地のいい物件を選びたいものです。

ただ立地がよければ、それだけ競合物件も多いことでしょう。競合物件よりも有利に立ちたいなら、一番簡単な方法は住宅設備を充実させることです。

といっても、何を設置すればいいのかよく分からないという方もいることでしょう。どんな設備が人気があるのか、具体的にご紹介します。

昔は設置されていないことも多かったエアコンは、今や必須といってもいいほどの住宅設備となりました。最近の気候変動を考えても、エアコンは設置しておくべきでしょう。

防犯意識の高まりから、モニター付きのインターホンも人気となっています。少なくともドアベルではなく、音声で来客対応ができるインターホンにしておいたほうがいいでしょう。

ほかに人気のある設備としては、無料インターネット環境が挙げられます。特に単身者向けの物件なら、入居者は必然的に若い世代が中心となるので、無料ネット環境は大きな訴求力になります。

また、浴室乾燥も魅力のある住宅設備のひとつです。防犯のため洗濯物を外に干したくないという女性も多いため、浴室乾燥があれば女性の入居者をターゲットにできます。

人気のある住宅設備に対して、入居者から避けられがちな住宅設備もあります。それは、バランス型風呂釜、室外洗濯機置き場、和式トイレです。

バランス釜は、電気を使わず給湯できるという利点もありますが、操作が煩雑で空炊きなどのトラブルも少なくありません。できれば、風呂にしか給湯できないバランス釜ではなく、キッチンや洗面所にも給湯できる給湯器にリフォームしたいものです。

洗濯機置き場が共用廊下やバルコニーに設置されている場合も、早めにリフォームして室内に洗濯機置き場を作ったほうがいいでしょう。ただし、間取りの変更を伴う大がかりなリフォームになるので、行う時期や資金繰りなどよく考える必要があります。

和式トイレは、公共施設などでもあまり見かけなくなりました。それだけ人気がない設備ということなので、入居者を集めたいなら洋式トイレへのリフォームは必須といってもいいでしょう。

投資用物件の住宅設備を充実させるには、それなりの資金が必要になります。物件からの収益を赤字にしないため、家賃を上げなければいけないケースも出てきます。

しかし、周辺の競合物件より家賃が高めになったとしても、設備が整った住みやすい物件なら、入居者が集まらないということはありません。さらに、家賃が高めの物件のほうが、入居者の住まい方がきれいで物件が傷みにくいという傾向もあります。

投資用物件の資産価値を上げるためにも、リフォームで住宅設備を充実させてみませんか