マンションと一戸建て、結局どちらがいいのか?
2023年3月17日
マンションと一戸建て、結局どちらがいいのか?
マンションがいいのか、一戸建てのほうがいいのか……。住まいを購入するに当たって、多くの人が悩むことと思います。メリット・デメリットだけでなく、ランニングコストの面を含めて、改めて考えてみましょう。
マンションで暮らすメリットといえば、「エントランスなど共用部の管理を管理会社がしてくれる」「一戸建てより防犯がしっかりしている」「室内がフラットで移動が楽」「プライバシーが確保しやすい」といったところでしょうか。
一戸建ての場合は「騒音トラブルが起こりにくい」「ペットが飼える」「駐車場代がかからない」「管理費や修繕積立金といった月々の支払いがいらない」といったメリットが挙げられます。
ただし、どんなメリットも見方を変えればデメリットになってしまいます。例えばマンションの「フラットな室内」は「床面積の狭さ」に繋がりますし、一戸建ての「駐車場代がかからない」は「駐車できる広さの土地を購入しなければならない」ということです。
結論から述べると、マンションがいいか一戸建てがいいかは一概には言えません。その人の性格やライフスタイル、住まいに何を求めるかによって、どちらが向いているかは変わってくるのです。
マンションと一戸建ての違いを金銭面から見ると、一番の違いは管理費や修繕積立金でしょう。多くのマンションでは、共用部分の清掃は管理会社、修繕は管理組合が行いますが、その費用として月々の支払いが発生します。
支払金額はマンションによって異なりますが、管理費と修繕積立金を合わせて月2~3万円程度となっています。月々2万円を支払っていると仮定すると、年間では24万円、10年で240万円ものお金が出ていく計算になります。
一戸建ての場合、管理費や修繕積立金の支払いはありません。そのためランニングコストとしては、マンションより一戸建ての方が負担が軽いと考えがちです。
しかし住み続けていれば、やがてはどんな家にも不具合が出てきます。いざ修理となった時には、決して安くない修繕費を支払わなければいけません。
一戸建ての木造住宅では、いつごろどんな修繕が必要になるか、費用はどのくらいかかるのかをまとめてみましたので、ぜひ参考にしてください。
外壁塗装 | 10年ごと | 80~120万円 |
屋根塗装 | 10年ごと | 40~50万円 |
壁紙張り替え | 10年ごと | 15~20万円 |
シロアリ工事 | 10年ごと | 約15万円 |
ベランダ防水 | 10年ごと | 10~15万円 |
空調設備交換 | 15年ごと | 15~20万円 |
給湯器交換 | 20年ごと | 20~30万円 |
洗面化粧台交換 | 20年ごと | 15~30万円 |
レンジフード交換 | 20年ごと | 約10万円 |
トイレ本体交換 | 20年ごと | 20~40万円 |
キッチン交換 | 25年ごと | 50~150万円 |
バスユニット交換 | 25年ごと | 50~100万円 |
フローリング張り替え | 30年ごと | 20~40万円 |
外壁張り替え | 30年ごと | 150~200万円 |
屋根張り替え | 30年ごと | 100~200万円 |
こうして改めて見てみると、一戸建ての修繕にかかる費用は、マンションのランニングコストの合計金額に負けずとも劣らないことがお分かりでしょう。ですから月々の支払額だけを比較して、どちらがお得とは言えないのです。
マンションでは月々支払わなければいけない管理費と修繕積立金ですが、入居時からずっと一定金額というわけではありません。
一般的なマンションでは、新築時は修繕積立金を低く設定し、徐々にアップさせていく「段階増額方式」が採用されています。築年数が経つほどさまざまな修繕が必要になりますが、それに伴って修繕積立金も増大していくというシステムです。
現在は国の方針として、最初に30年以上の長期修繕計画を立て、修繕にかかる費用を予め計算して均等に割り振る「均等積立方式」が推奨されています。「均等積立方式」なら、長期間にわたって同額の修繕積立金を支払えばいいという利点がありますが、残念ながらあまり浸透してはおりません。
マンションを購入する際は、管理費や修繕積立金が後々増額される「段階増額方式」なのか、ずっと一定金額の「均等積立方式」なのかを確認してみましょう。
一戸建てに住む人を対象にしたアンケートでは、後々かかる修繕費のために貯金をしている人の割合は、なんと10%程度でした。これではいざ不具合が出た際も、修繕できない可能性があります。
修繕できないまま放置しておくと、建物の資産価値も下がってしまいます。性格的に、こまめに積み立てておくことが難しいという人は、マンションのように強制的に取り立てられるシステムのほうが向いているかもしれません。
繰り返しになりますが、マンションがいいのか一戸建てがいいのかは、ランニングコスト面から見ても一概には言えないのです。検討する際には、さまざまな角度から考えること、長期的な視点で見ることが大切でしょう。
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